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vol.17

モヒカンらーめんの作り方

日々雑感

「閑話休題」

先月号まで、モヒカンラーメン創業からのあれこれを振り返りながら、当時の裏話を書いてきました。「あの頃は本当に勢いだけやったなぁ」と懐かしく思う反面、改めて振り返ると、たくさんの人とのご縁に支えられて今があるんだと実感しています。そんな中、実は今年から新しい挑戦を始めました。それがTikTokです。「え?モヒカンがTikTok?」と思われる方もいるかもしれません(笑)担当してくれているのは、モヒカンラーメンのテーマソングを作ってくれたシンガーソングライター、比留間光悦さん。独特の感性と空気感を持った、なんとも不思議な魅力のある方です。動画の中では、営業時間中にはなかなか話せないようなことや、お客様からいただいたコメントへの返事、ラーメン作りに対する想いなどを、肩の力を抜いて発信しています。文章とはまた違った「素のモヒカン」が見れるかもしれません。正直、最初は動画で発信することに少し抵抗もありました。でも、実際に始めてみると、「見ましたよ!」「あの話面白かったです!」と声をかけてもらうことも増えてきて、時代って面白いなぁと感じています。ラーメン屋は、ただラーメンを作るだけの仕事ではなく、人と人が繋がる場所なんだと、最近さらに強く思います。次号では、そんな比留間光悦氏との出会いや、テーマソング誕生秘話について書いてみたいと思います。どうぞお楽しみに。

〔TikTok〕https://www.tiktok.com/@mohikan.stars?_r=1&_t=ZS-96pvl9uXnua

〔Youtube〕https://youtu.be/0PB-d-HwD8g


vol.16

モヒカンらーめんの作り方

日々雑感

「弟子との出会い①」

今回は、私の一番弟子との出会いについてお話ししたいと思います。彼の名前は、ゆうた。私が店を始めて間もない頃から、ちょくちょくラーメンを食べに来ていた常連の一人でした。いつの頃からかカウンター越しに会話を交わすようになり、彼は自分のアルバイト先の話をよくしてくれるようになりました。

当時、彼は某大手の餃子チェーン店で働いており、店長の愚痴をこぼすことも少なくありませんでした。そんな他愛のないやり取りも、今思えば大切な時間だったように感じます。やがて彼は、自然と仕込みを手伝うようになり、近所の美容専門学校に通う常連の子たちともすっかり打ち解けていきました。その中で一番の美人と付き合うようになったと聞いたときは、思わず「やるなぁ」と感心したものです。ただ、それは偶然ではなかったのだと思います。彼の働く店に足を運んだとき、その理由がはっきりとわかりました。

よく通る声。細やかな気配り。相手の心を自然とほぐすような接客。目の前のお客様にしっかりと向き合い、場の空気を明るくする力がありました。「ああ、この子は人の心を動かせる人間だな」と、素直にそう感じたのを覚えています。そして同時に、「いつか、こんな仲間と一緒に仕事ができたらいいな」そんな想いが、心のどこかに芽生えていました。年の瀬も押し迫った、ある日のこと。ゆうたが真剣な表情で、こう言いました。「モヒカンで仕事がしたいです。社員にしてください。」その一言は、まるで雷に打たれたかのような衝撃でした。


vol.15

モヒカンらーめんの作り方

日々雑感

「ニコニコして近づいてくる人編③」

ご縁をつないでいただき、お取引が始まった博多の麺屋さん「Eさん」。しかし当時の私は、決して経営がうまくいっていたわけではなく、注文する麺の量も本当にわずかでした。そんな状況の中でも、私の経営相談に電話一本でひょいと駆けつけてくれるEさん。今でいうなら、まさに“ChatGPT的な存在”でした。「どうやったら目立つか?」「どうやったら儲かるか?」そんなことばかり考えていた私に対して、Eさんのアドバイスは、想像をはるかに超えるものでした。「まずは席数を減らして」え???お客様を増やしたいのに…?「そして外したイスを外に置きましょう」そこからさらに、外の電飾は裸電球にして、屋台感を出す。今ならはっきり分かります。これはビジネスとして「小さくてボロボロな店の強みを最大限に活かす」という発想でした。しかし当時の“無学のモヒカン”には、まったく理解できませんでした。味やお金の話は一切なく、ただ言われたことをやる。そうしながらも、どこかに職人としての小さな抵抗があって、実行するまでにはずいぶん時間がかかりました(笑)このコラムを書きながら、ふと思い出した言葉があります。成功の近道は「素直」であること。当時の私は、なかなか名前が売れないことへの焦りや、どこか諦めにも似た感情に覆われていて、「素直」とは程遠い状態だったのだと思います。それでも時代は進みます。この後、一番弟子との出会い。久留米では初となる券売機の導入。そして全面禁煙化。今では当たり前になった挑戦を、少しずつ重ねていくことになります。麺屋さんとのエピソードは、まだまだ続きますが、次回は「一番弟子との出会い」を書こうと思います。また来月、お会いしましょう。いってらっしゃい!


vol.14

モヒカンらーめんの作り方

「日々雑感」

「ニコニコして近づいてくる人編 ②」

衝撃の出会いは「毎度〜」から始まった。「毎度〜」ひょいと現れたのは、これまで出会ったことのないタイプの営業マンでした。いわゆる“営業マン然”とした雰囲気はまったくない。ザ・博多のおいちゃん、という風情です。開口一番こう言いました。「うちの麺がモヒカンさんのスープに合うかどうか、試食したいっちゃけど……今日もう3軒目なんすよね」売る気があるのかないのか分からない、その正直すぎる一言に思わず笑ってしまいました。ところが――。モヒカンスープにその麺を合わせた瞬間、空気が変わりました。まるで りくりゅう が初めて氷上で呼吸を合わせたあの瞬間のような、雷が落ちたかのような衝撃。麺屋さんの箸は止まらず、そのまま完食。「こりゃ合いますバイ!完食できるとは思わんやった!正直、久留米のスープには合わんやろうって思うとりました」そう言って大きくうなずいたあと、続けてひと言。「試食終わったので、生ビールば良かですか?」生ビールを三杯。ホルモンも平らげて、颯爽と帰っていきました。あの日の“衝撃の出会い”から、気づけば約25年。いまも変わらず、共に歩ませてもらっています。商売は、理屈や営業トークだけでは動かない。人と人との呼吸が合ったとき、そこに本物のご縁が生まれる。まだまだ麺屋さんとのエピソードは尽きません。続きは、また来月。


Vol.13

モヒカンらーめんの作り方

日々雑感

「ニコニコして近づいてくる人編 ①」

あれはモヒカンを創業して半年ほど経った2001年頃でした。オープンしてからも、日々スープやカエシ、具材を微調整しながら自分の納得行くラーメンを模索していたのですが、どうしても使っている麺に納得ができず、でも自分の理想の麺が久留米市内で手に入らなくて、自家製麺も独学でやり始めていた頃、常連客で某福岡市内のラーメン店の店長さんが「うちの麺使ってみる?」とわざわざ持ってきてくれました。それが見事!ドンピシャ!モヒカンのスープに馴染む、理想の麺でした。翌日その麺屋さんに速攻問い合わせて「ぜひ売ってくれ!」とお願いしました。誰にでも卸すわけじゃないって感じで一度お店に行きますねという返事でした。そこで現れたのが表題にも書いた私にとって、「ニコニコして近づいてくる人」は、私に商売のいろはを教えてくれた師匠ともいえる人でした。続く

モヒカンらーめん味壱家店主 於保 貴久
名称モヒカンらーめん 味壱家(キッチンカー)
博多オフィス092-409-0039
連絡先obokky01@gmail.com / 090-8222-2005
★出店依頼は担当おぼ まで